40歳代といえば、働き盛りの世代。
子どもがいれば、教育費にお金がかかり、家のローンや、将来への備えも気になるお年頃です。
一方で、良くも悪くも「先が見えた」という状況でもあるのではないでしょうか?

たとえば……

  • ずっと同じ会社で働いてきたけど、10年後も大して変わらない日々しかなさそう
  • 将来の昇給の限界が見えて、未来に夢を描けない
  • これまで一生懸命働いたけど、自分の人生に何が遺せるのかが疑問
  • 今の状態に生きがいを感じる事ができない

などと、このまま生きていくことの疑問が頭をもたげているのではないでしょうか?
心理学者のカール・グスタフ・ユングは、人は一定の年齢に達すると、価値観の変化を経験し、それを中年の危機と名付けました。

若いころ、ただ、無いものを求めていたことから、意味を意識し始める中年期には、成功法則も変わっていくのではないでしょうか。

中年の危機と自己啓発の変化

無邪気に夢を追い求めてきたあのころ

自己啓発というキーワードに反応する人の多くは、自分の望む姿と現状にギャップを感じている人ではないかと思います。言ってしまえば、「自分、こんなもんじゃないぞ」と。
もっと稼げるし、もっと有名になれるし、もっと認められ、もっと褒められるはずなんだ。
しかし現在は‥‥‥。

そんな、セルフイメージと現状のギャップを感じている人が、自己啓発に関心を持ちます。
これはある意味変身願望であり、場合によっては、「目が覚めたら違う世界になっていた」なんてことを夢見ている人もいるかもしれません。

若いころはその想いに忠実に、

  • 簡単に成功できそうなノウハウ
  • 一攫千金の投資
  • 努力不要の自己啓発
  • 運や神頼みの成功法則

といった、手軽に成功を手にできるスキームに意欲満々だったのではないでしょうか?
しかし、それで手にしたものは、果たして自分を満足させてくれたでしょうか。
恐らくそうではない。
そういう人にとって、40歳代ぐらいに生き方の転換を図る必要が出てくるのです。

なぜか、いつまでたっても「足りない」日々

20歳代のころ、年収1千万円を目指しました。
けど実際に年収1千万円を手にしても、実は何の満足感もありませんでした。
少しは買えるものが増えたとかはありますが、その程度です。
乗る車は、国産大衆車から、輸入車に変わったりもしましたが、嬉しいのははじめだけ。

思ったのは、年収が5千万になろうと、1億円になろうと、きっと変わらないんじゃないか、という事。
もちろん、お金を手にすることで自由度は格段に上がります。
けど、何かを手に入れた満足度と優越感なんて、段々と薄れて消えていきます。
だから、「もっと、もっと」と、究極の満足を求めようとするのです。
しかし、金額が大きくなることでは、その心の空白は埋めることができないんじゃないか。
そんな風に感じ始めました。

お金と幸福度の調査は、様々な形で行われています。
実際、多くの調査において、年収が低い人が年収が上がる分には一定程度の幸福度アップを見込めます。
しかし、ある程度(例えば年収700万円ほど)を超えると、収入が増えてもむしろ幸福度は下がるとさえ言われています。

本来得たい未来は「映像」になりにくい!?

成功法則にはいくつかの定番メニューがある。
それは、ポジティブシンキングで、未来を映像化して潜在意識に刻み込むという方法です。
それを発展させて、ビジョンボードなんていうのが流行ったりもしました。

イメージを使って潜在意識に夢を刻むという事は、きっと有効なんだと思います。
けど、問題は「映像化」するというところ。
これはすなわち、物的な希望を反映しがちであるという事です。
いい車、いい家、いいバッグや、いい洋服、いい時計に、海外旅行なんかも。
それを仮に手に入れたとき、何が起こるでしょうか。
一時的には、「やったー!」なんですが、すぐに「ふーーん」に変わる。

ここで気を付けたいことがあります。
私たちは、物的成功を求めているのではない、という事。
物的成功は、あくまで手段です。

お金持ちになって自由を得るとか、
良い服や車を纏って、自尊心を満たしても、
それは、心を満たすための手段。
大事なのは、自分の心にどんな栄養を注ぎ込むかなのです。

若い間は成長と経験のための自己啓発

不足しているものを補え!

若い間というのは、社会経験も少ない。
ゆえに、未来は思った以上に大きく見えたり、逆に、まったく可能性を感じなかったり、人によって様々でしょう。その時の思い込みを、試すとでもいうのでしょうか。体感として、自分が生きている社会の許容度を感じる必要があります。

そのためには、お金が不足していると思えばそれを目指せばいい。
物が欲しければ、そのものを手にすればいい。
シンプルに、欲望に従えばいいと思います。

そうやって活動した結果、どうも世の中はこんな感じらしい、という事が徐々にわかってくるのではないでしょうか。
ビーチでトロピカルドリンクを飲みながら、1日一時間スマホをポチポチするだけで、莫大な富を得るという事は、出来ないとは言わないまでも、ごく一部の人しか実現しないことだと学ぶのです。

イメージしたらかなうといわれ、イメージして見たけど叶わない。
念仏のようにアファーメーションをしても、思ったように未来は良くならない。
色んなノウハウにお金を出して学んだけど、自分が満足できるほどの成果は得られない。
やってみて、結果を手に入れる過程が、20歳代、30歳代じゃないかと思うのです。

人生に近道はない!?

色々やってみて、得られた結果、
得られなかった結果を吟味してみます。
すると、どうも幸せというのは瞬間最大風速的な「結果」ではないという事に気付きます。

たとえば、努力せずして得た一等賞って、実はそんなに価値を感じません。
頑張って得たから価値があるんです。
当たり前の一等賞なんて、幸せには寄与してくれません。

つまり、「成功」が「幸せ」に生きるための手段だとしたら、
「成功」の成分の中には、「努力」が含まれるという事。
努力や苦労も、成功や幸せのの成分なんです。

そして、40歳代ぐらいになると、うすうすそのことに気付き始めます。
結果ではなく過程。
すると当然、自己啓発へのアプローチは変わってきます。

40歳代には、40歳代の自己啓発を意識していきましょう。

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